飛行機珍道中3
無事に飛行機に搭乗し、ほっと一息…と思いきや、私の戦いはここからでした。
そうです。飛行機恐怖症なので、ここからが最も恐ろしい時間の始まりでした。
飛行機に間に合わないかもしれない!!!と焦っていたので、自分が飛行機恐怖症だということもすっかり忘れ、無我夢中で席に着きましたが、座ってシートベルトの着用サインが付いたとき、「ハッ」と我に返りました。
もう後戻りはできない。
もう私は今から13時間陸には帰ってこられない。
もし万が一何かあったら、これが最後の陸だ。見納めだ・・・。
と、思った瞬間今までの汗がサーッと引き、恐ろしいほど今度は緊張で手足が冷たくなってきました。
緊張すると、トイレも行きたくなりますよね。
よりによって私の席は窓側の席です。チェックインの時に席の指定ができるか聞いてもらえば、私だって通路側と言えたものの、何も聞かれなければそんな希望が言えるだなんて考えは到底出てこなく、
その時、緊張とトイレを必死で我慢しながら離陸を迎えました。
隣に若いお兄さんが座っていましたが、もう関係なしで大の大人が涙をぽろぽろ流して耐え忍びました。
こういう時に限って、飛行場の滑走路が混んでたりするのですよね。
結果、1時間ほどシートベルトラインが消えぬまま滑走路をぐるぐる回って順番待ちをして、やっと離陸体制に入りましたが、その時は緊張ももちろんですがトイレの方が我慢の限界で、なんだかもう訳がわからなくなっていました。
いよいよ待ちに待った(?)離陸です。
ハイスピードに切り替わるあの瞬間が一番恐怖心を感じる瞬間でしたが、もう内心は
「良いから早く飛んで~!トイレに行かせて~!」
でした。しばらくしてやっとシートベルトサインが消え、トイレに行くことのできた私は、まだ始まったばかりのこの旅なのに、すでに今までに起こった出来事でぐったり疲れていました。